院長ブログ

歯の豆知識シリーズ3

 歯の色あれこれ②

 

 透明度の高いエナメル質の中に、象牙質の色が透けて見えるのが健康な黄色歯であることは前回にお話しました。実はそれ以外にも歯が黄色や褐色となる場合があるのです。

 それは嗜好品(お茶やタバコなど)によって表面に色が沈着してしまっている状態の歯や、神経を取り除いてから時間が経っている状態の歯、そして幼児期にテトラサイクリン系のお薬を服用されたことがある場合の歯などです。

 これらの黄色や褐色の歯は決して健康な歯の状態とは言えません。 表面の色素沈着によるものは、歯磨きや歯科医院の専門的クリーニングによって簡単に取り除けますが、神経のない歯の変色は歯の中からホワイトニングをしたり、セラミックなどの被せ物による治療を受けないと改善することができません。

 

 さて、黄色の歯以外の白い歯、黒い歯についてももう少し詳しくお話しましょう。白い歯は前にも説明しましたが、エナメル質の結晶化が弱いと透明度が低くなり白っぽく見えます。これは軟らかめのエナメル質となりますので、虫歯などになり易く、注意が必要です。一方、このような不健康な白さ以外にホワイトニングなどによっても白い歯となります。

 ホワイトニングは専用のホワイトニングジェルの効果により、歯の着色有機質を分解し無色化することで白さを得ます。なので歯を溶かしたり、不健康にすることはありません。

 

ホワイトニング術前


ホワイトニング術後

黒い歯にはどのようなものがあると思いますか?そう、虫歯です。しかし、虫歯以外にも歯が黒くなる原因があるのです。実は健康保険範囲内での歯の詰め物や被せ物によっても歯が黒く染まってしまうのです。お口の中の過酷な環境に耐え切れず、金属が溶けだして歯を黒く染めるのです。放って置くと歯茎まで黒くなることもあります。

 

 このように、よく見かける黄色い歯や白い歯そして黒い歯はそれぞれ原因があり、場合によっては治療しなければなりません。歯の色おかしいな?と思ったら、一度ご相談ください。